今回は＜私の初恋(知世)＞の続編を更新します。第１弾は書庫のカテゴリに置いてあります。しかし、そちらを読まなくても、十分、楽しめます。但し、オリキャラが出てくるので、そういうのが苦手な方は読むのは御遠慮下さい。

[0回]

＜私の初恋(知世)～さくらと知世の新生活～＞


　この物語は知世達が中学生に上がる少し前のお話である。


　小学校を卒業した数日後の事である。

　私とさくら(桜)ちゃんは私のお屋敷に向かっていると、引っ越しの車が私のお屋敷の近所に止まっているのを見つけました。

桜「ねぇ、知世ちゃん！知世ちゃんのお家の近所に引っ越しの車のラッコ急便が止まってるよ。誰か、引っ越して来るのしてる？」

知世「いえ、知りませんわ。確か、このお家は随分前に売り出されていて、買い手が見つからなかったはずですわ。」

　知世は桜と例の家の前までやって来ると、言った。

桜「そうなんだ。どうして、今頃、何だろう？でも、立派なお家だね。」

知世「さくらちゃんの言う通り、立派なお家ですね。確かに、私もそう思っていました。どうして、今頃なんでしょう？」

　２人は不思議そうに首を傾げていた。


～久しぶりの友枝町～

黒髪の少年「６年ぶりに、友枝町に戻って来たぞ～！」

茶髪の少女「・・・・・・」

黒髪の少年「茉莉（まつり）？どうした、浮かない顔して？」

茉莉「・・・アンタは嬉しそうね、まこと！この町はあの子が居るし、まつりは戻りたくなかったわ。こんな事になるんなら、お父さんに付いて行けばよかった！」

真「それは残念だったね。その前に、お前は甘い物が苦手じゃん。」

茉莉「それを言うな。そんなのに比べてたら、チョコレートの方がマシよ。」

真「そんな事を言ったら、知世ちゃんに失礼だろ。」

茉莉「今からでも遅くないよ。お父さんに頼んでみようよ。ね、まこちゃん？」

真「無茶言うなよ、茉莉！」

知世「はいはい、そこまでにしておきませんか？お２人共、喧嘩は良くありませんわね！」

　２人の所に、知世と桜がやって来た。

桜「知世ちゃんの言う通りだよ。落ち着いた方が良いよ。あれぇ！？もしかして、この人達、知世ちゃんが依然言ってた子達じゃないのかな？間違ったら、ごめんね。」

知世「はい、そうですわ。確かに、さくらちゃんの言う通り、この２人が保育園時代に出会った本城真君と本城茉莉ちゃんですわ。」

　知世は桜に２人を紹介する。

桜「そうなんだ。初めまして。私は木之本桜です。宜しくね、本城君！茉莉ちゃん！」

真「へぇ、木之本さんって言うんだ。俺は本城真。こちらこそ、宜しく。それから、こっちは姉の茉莉。すっごく、我儘でどうしようもない奴なんだ。」

　真は茉莉を見て言った。

茉莉「まこと、余計な事言うな！私は双子の姉の茉莉。さくらちゃん、宜しくね。はぁ！？何、言ってんの！我儘なのは貴方の方でしょ！」

　茉莉は真に対して、噛み付く様に言う。

桜（ほえええぇ！？茉莉ちゃんが怖いよっ！）

　桜は思わず、知世の陰に隠れる。

知世「さくらちゃん、大丈夫ですわ！後で、まつりちゃんに言って聞かせますわ。」

桜「あ、有り難う、知世ちゃん。」

知世「いえ、良いですのよ。」

　知世が優しそうな顔で桜に言う。

茉莉「ともよちゃん！私は言いたい事が有るの。」

知世「まつりちゃん、何でしょうか？」

茉莉「真に近づかないで頂戴！」

知世「あら、言うと思いましたわ！それなら、私にも考えが有りますわよ。」

？「喧嘩は良くありませんよ、大道寺さん？」

知世「あら、柊沢君？どうして、ここに？」

桜「エリオル君！？」

　２人の前に、イギリスに帰ったはずのエリオルが立っていた。

エリオル「久しぶりですね。さくらさん！大道寺さん！おや？お２人は見掛けない人達ですね！」

桜「この子達は知世ちゃんの幼馴染なの。」

エリオル「そうなんですか、さくらさん！初めまして。僕の名前は柊沢エリオルです。御嬢さん、お名前は？」

茉莉「も、/////本城茉莉です。宜しくお願いします。」

（い、/////行き成り、何なのよ、この人は？）

真「おい、お前！俺の姉貴に行き成り、何やってんだよ？」

エリオル「これは失礼！貴方のお姉さんでしたか。後、貴方は？」

真「俺はコイツの双子の弟の真だよ！見りゃ、分かるだろ！」

エリオル「そうでしたか。それは失礼しましたね。また、僕と貴方方とはまた、会える日も近い内に会えるますよ。後、さくらさん！大道寺さん！近々、彼がこちらに戻って来るでしょうね！」

　そう言うと、エリオルは去って行った。

真「何だぁ、アイツ？ホント、キザな野郎だなぁ。俺、アイツの事、好きになれねぇわ！」

　真がボヤく。

知世「まぁまぁ、真君！そう言わずに！しかし、柊沢君が仰った事が気になりますわ。」

桜「そうだね、知世ちゃん！エリオル君が言ってたのって、まさか、・・・」

知世「そのまさかですわ。それはさて措き、真君とまつりちゃんは引っ越しで大変でしょうし、私が手伝えば、早く、片付くと思いますの。」

桜「私も手伝うよ！本城君！茉莉ちゃん！」

真「２人共、有り難う！そうしてくれると、凄く助かるよ！茉莉、良いよね？」

茉莉「もう、勝手にすれば、良いじゃない！」

　茉莉は言うと、自分の家に入っていった。

知世「まつりちゃんったら、相変わらずですわね！引っ越しの片付けが済みましたら、引っ越し蕎麦を食べましょうね。」

桜・真「そうだね。」

知世「さくらちゃんは引っ越し蕎麦を作るのを手伝って下さいな？」

桜「はい！」

　桜は知世に答える。

知世「早速、引っ越しの片付けをしますわよ。」

桜・真「は～い！」

（ビデオカメラを持って来るのを忘れましたわ。これでは、さくらちゃん達が撮れませんわね！）

　知世は心の中で、思った。

　引っ越しの片付けが一段落した時、真が言った。

真「２人共、有り難う。後の事は俺がやっとくよ！」

知世「では、お言葉に甘えさせて頂きますわ。さくらちゃん、行きますわよ。」

桜「じゃあ、行って来るね、本城君！」

真「行ってらっしゃい！」

知世・桜「行って来ます！」

　２人は一旦、本城家を後にした。



終わり