＜少年と不思議な黒猫＞

　俺はある日、学校の帰りに瞳の色がターコイズブルーの小さな黒猫に出会った。この黒猫は何やら、歌を歌っている様に聞こえるのだが、気のせいだろうか。

小狼（気のせいだな！きっと、俺は勉強のし過ぎで疲れてるに違いないんだ！うん、そうだ！）

　俺は自分に言い聞かせた。

小狼（俺は面倒な事には拘わりたくない！落ち着ける場所はやっぱり、あそこしかないな！）

　小狼は自宅近くの図書館に向かおうとすると、先程の猫が後を付いて来るのだ。

黒猫「ねぇ、本当は僕の声、聞こえてたんでしょ？どうして、嘘吐くの？」

　俺が逃げようとしても、後から追って来る。

小狼「コイツ、煩いな！お前の声が聞こえてたら、何だっていうんだよ！俺を、放って置いてくれないか？」

　俺はコイツに思わず、口を聞いてしまった。そう気付いた時にはもう遅かった。

黒猫「僕の言葉、判る人は女の子が良かったのになぁ！ああ、ガッカリだなぁ！もう、僕は本当に嫌になっちゃうよ！」

小狼「それを言いたいのは俺の方だよ！」

　俺は言うと、公園の近くの階段に腰を掛けた。

黒猫「さっき、アンタの独り言で聞いたんだけど、勉強のし過ぎで疲れてるって言ってたけどさぁ、アンタもしかして、受験生？」

小狼「うん、そうだ！中３だけど！お前に関係あるのか？そんな事、聞いてどうするんだ？」

レン「別に！ただ、聞いてみただけ！申し遅れたけど、僕の名前はレン！宜しくな！後、彼女居ないから、彼女募集中！可愛い子居たら教えてね！勿論、女の子限定でな！ああ、アンタ、彼女居ないでしょ？うん、なんなら、僕が良い彼女を紹介しようか？」

　猫は何時の間にか、金髪の美少年の姿で小狼の隣に座っていたのだ。

小狼「うっ、うわああ！？なっ！？何だ！い、何時の間に男の子の姿になったんだ、よ！？お、お前はい、一体、何なんだ？」

レン「初めての人はそう言うんだよね！何？余りにも、僕がカッコ良過ぎて思わず、見惚れちゃったとか？僕に惚れても、意味有りませんから！エヘッ！」

小狼（コイツ、絶対、ナルティストだ！）

「だ、誰がお前なんかに惚れるかよ！それに、勝手に彼女が居ないって、決めつけるな！俺は彼女は居るんだ！お前の助けなんて必要無い！」

レン「なん～だ！つまんないの！彼女持ちかよ！ああ、つまんない！つまんない！」

　少ししてから、小狼はレンを見て言った。

小狼「ここで話すのは寒いだろうから、俺の家に来ないか？」

レン「じゃあ、お言葉に甘えて！でも、飲み物は普通のミルクじゃなくて、バナナミルク出してよね？」

小狼「な、何！？バ、バナナオーレだとぉ！？家にそんな物は無いぞ！コイツ、変な猫だなぁ！」

レン「（聞いていない。）ああ、勿論、チョコバナナでも良いよ！僕は好きだしさ！」

小狼「コイツいや、この猫はやっぱり変だ！」

　俺はこの猫を家に連れて来てから、後悔する事になるとは今の俺は知る由もなかった。

　もし、貴方が瞳の色がターコイズブルーの小さな黒いオス猫を声を掛けられたらどうしますか？

　俺だったら、また、コイツに出合ったら、絶対に逃げるけどな。今度こそは逃げ切ってみせる。

終わり

レン「まさかぁ！？この人、これで、終わりだと思っているの？バッカじゃないのか、この人！第２部でまた、逢おうね！今度は派手に暴れてやるぜ！」

＜あたしの今まで描いたイラスト＞＊参考までに一部の絵を載せて置きます。

ポケモン：ヒトカゲ，ピカチュウ，モココ

オリジナル雨寺輝，白峰椿，藤堂紅葉，秋桜

その他（上記とは関係ない絵ですが、年賀葉書に良く描いてました。）：雪ダルマ，こたつにみかん

　＊氷翠＊さん

　＊九条遥歌さん（サイズが大きいので、サムネイルで載せています。
）